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 平成の時代は、地震や豪雨など災害が相次いだ。核家族や共働き家庭が増え、「いざ」というときに子どもと一緒にいられない場合も多い。子どもの命を守るには、誰が、何をすべきなのか。

大木聖子さん(慶応大学准教授)

 東日本大震災では、子どもを引き渡す、引き渡さないにかかわらず、大きな犠牲が出ていたかもしれない学校がありました。

 宮城県南三陸町のある小学校では、学校にいた全員が神社が立つ山へ逃げました。津波が校舎をのみ込んで山に迫り、校長は7回まで波を数えたそうです。最後は「次の津波が来たら、木に登れる子は登れ」と。幸い子どもは無事でしたが、津波がもっと高かったらわかりませんでした。

 何が正しかったのかは、後からしか分かりません。だからこそ最善を尽くしたといえるところまでやるしかない。「これ以上リスクはない」と思うことがリスクなのです。

 災害研究が進んだことで、自然災害は「宿命だから仕方なかった」ではなく、「逃げる」「逃げない」という人間の選択が大きくなりました。人任せにせず、日頃から自分ごととして考えて行動できるかどうかが問われています。

 強い揺れの場合、先生の指示ですべての子どもを守ることは無理です。一人一人が瞬時に判断するしかありません。本当に必要なのは、自分で判断できる力を養う教育なのです。

 それを思うと、避難訓練は形骸化しており、根本的に見直す時に来ています。教員研修で「なぜ耐震性のある校舎を出て、校庭に集まるのですか」と聞くと、「考えたこともなかった」と言われます。

 学校や園で、引き渡し訓練が行…

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