夏の甲子園、新たな熱中症対策 エアコン増設や床の遮熱
第101回全国高校野球選手権大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催)の運営委員会が17日、大阪市内であり、新たな熱中症対策を実施することが決まった。昨夏の記録的猛暑を受けて検討していた。大会に特別協力する阪神甲子園球場が、すでにエアコンの増設などを行ったほか、主催者と協力して出場校の応援団に向けた対策も充実させる。
阪神甲子園球場は、プロ野球のシーズンオフ期間中に約7千万円をかけて改修。アルプス席や外野席の通路にエアコンを計28台、入場門に扇風機を計12台それぞれ増設した。アルプススタンドでは床の一部に遮熱塗装を施した。
また、大会期間中は球場と主催者が協力し、次の試合へ向けて待機する応援団のため、一、三塁側両アルプス席への入場門前に大型テント各5張りや扇風機を設ける。また、阪神甲子園駅前広場にミスト扇風機を設置する。費用は大会費から約600万円を充てる。城島和弘・球場長は「野球観戦を快適にお楽しみいただけることを祈念するとともに、高校野球の発展並びに野球振興に寄与できるよう努めてまいります」とコメントした。
今夏の第101回全国高校野球選手権大会へ向けての新たな熱中症対策
【阪神甲子園球場がとった対策】
●アルプス席や外野席の通路などに、エアコンを計28台増設
●各入場門に扇風機計12台を設置▽アルプス席の応援団が利用するエリアの床に遮熱塗装
●アルプス席と外野席の3階通路の窓に遮熱シート
●4・5号門、11号門の入り口ゲートにミスト噴霧機を設置
【大会期間中の対策】
●次の試合のため待機する応援団用に、アルプス席入り口前に日よけテントと扇風機を設置
●アルプス席2階に冷房を完備した応援団用の休憩所を設ける
●阪神甲子園駅前広場にミスト扇風機を設置