効果的にがんの薬物治療をするため、患者の遺伝子の変異をあらかじめ調べて、その人にあった薬を選ぶ「個別化医療」が進んでいる。特に肺がんでは変異した遺伝子の働きを抑える分子標的治療薬が相次いで開発されている。変異の有無や種類をいかに早く、正確に診断するかが課題だ。
大阪府に住む女性(69)は約5年前、背中の痛みを訴えて近くの病院を受診。その後、別の病院で検査を受け、右肺の非小細胞肺がんと診断された。胸水からもがん細胞が見つかり、手術ができない「ステージ4」の状態だった。
治療薬を決めるため、遺伝子検査を受けた。当時、肺がんの増殖に関係する、変異した遺伝子の働きを抑える分子標的薬は、EGFRとALKという二つの遺伝子変異だけだった。だが、検査でともに変異はなく女性には分子標的薬は使えなかった。
女性は従来の抗がん剤による治…
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朝日新聞社会部