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 熊本市内の小学5年の集団宿泊教室の場である市立金峰山少年自然の家について、熊本市と市教育委員会は17日、今年度の受け入れを中止すると発表した。宿泊室や食堂など5棟の屋根に不具合が見つかったため。市立小87校の5年生約7千人と一般約3千人に影響があるとみられ、市教委は県内の同様の施設5カ所に受け入れを頼んでいる。

 施設は1975年開所。3年前の熊本地震で体育室以外に耐震診断の要る損傷はみられなかったが、旧耐震基準で建てられたため、市が18年度に業者に委託して耐震診断をした。その結果、鉄筋コンクリート造りの軀体(くたい)と屋根部材を結ぶアンカーボルトが切断・変形するなど複数の不具合がわかった。台風で屋根が飛ばされたり、地震で屋根が天井を突き破って落ちたりする可能性もあるため、市教委は検討の結果、今月15日に中止を決めた。

 建設工事は地場の建設会社が請け負った。屋根の接合部の形が設計図と異なり、市は「途中で施工の変更があったり、地震の影響があったりしたかもしれないが、施工業者が適正に施工しなかった可能性も否定できない」と話す。今後は大規模改修、建て替え、廃止を視野に検討し、来年度以降の受け入れは未定だ。

 市教委は「小5で一番の思い出となるイベントを金峰山でできないのは残念。代替施設で同じように体験して思い出に残るといい」とした。(柴田菜々子)