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 「歌は世につれ、世は歌につれ」という言葉がありますが、職業もまた時代とともに移り変わるものです。まもなく終わる平成という時代に消えていった職業をたどると、テクノロジーとライフスタイルの変化が大きく進んだ時代背景がみえてきます。

 この約30年でどんな職業が消えて生まれたのか。5年に1度の国勢調査で使われる職業分類を元に、大正大学地域構想研究所の中島ゆき主任研究員が調べた。平成初期の1990(平成2)年と、平成末期の2015(平成27)年をくらべると、職業分類から24職種が削除されていた。

 「ワードプロセッサ操作員」もそのひとつ。50代以上の世代の人ならば、文章や年賀状を作成するのにワープロを使っていた人も多いだろう。

 東芝が初めて630万円もするワープロを売り出したのは1979(昭和54)年。その後家庭にも広がっていったが、90年代になると家庭用パソコンの普及に押され、最後まで専用機をつくっていたシャープが2003(平成15)年、生産を終了した。

 そのワープロの影響で消えたのは、「タイピスト」「タイピスト学校講師」。昭和の時代は、官公庁も企業も文書はタイプライターで打つのが普通だった。

バブルのニュースでおなじみ

 「場立人」「才取人」という職業もあった。証券取引所の立会場で、手ぶりで株式の銘柄注文を出していたのが「場立人」、その注文を紙の上に書きつけて売買を仲介した業者は「才取人」だ。バブル期の株式市場を振り返るニュース映像などで見た方も多いだろう。

 右手で車のハンドルを回すと「トヨタ自動車」の意味。東京証券取引所ではかつて1千人を超す場立人が詰めかけ、立会場は活気にあふれた。しかし、コンピューターによる株式取引が中心になり、1999(平成11)年4月、東証は立会場の121年の歴史に幕を閉じた。

 「奇術師」「腹話術師」も職業分類から削除された。テレビで見かけることはまだあるが、街頭で職業として芸を披露する光景はほとんど見かけない。

 戸別訪問でお酒などの注文を受ける、御用聞きを意味する「注文取り」も削除された。「ミシン販売員」も、高度成長期にミシンが普及して増えたが、スーパーや家電量販店などの台頭により消えた。

 ただ、職業分類から削除された…

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