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 政府は19日、ギャンブル依存症対策の基本計画を初めてつくり、閣議決定した。パチンコや競馬・競輪などのギャンブル施設への入場制限や、施設内の現金自動出入機(ATM)の撤去などが柱だ。ただ、罰則規定はなく、実効性の確保が課題となりそうだ。

 家族が申請すれば本人の同意がなくても施設への入場を制限できる仕組みの導入を事業者に求めた。「顔認証システム」などを活用し、仕組みの精度を上げることも促した。インターネットで馬券などを買う「ネット投票」に購入上限額を設けることも決めた。各都道府県には地域の実情にあった独自の計画づくりを要請している。

 厚生労働省の調査では、生涯に一度でもギャンブル依存症になった疑いがある人は国内に約320万人と推計する。閣議の前に開かれたギャンブル依存症の対策推進本部の会議で、本部長の菅義偉官房長官は「対策は喫緊の課題だ。依存症で不幸な状況に陥る人をなくす」と話した。昨年10月に施行された「ギャンブル依存症対策基本法」が政府に計画の策定を義務づけていた。その策定が、カジノを含む統合型リゾート(IR)整備の前提となる。(大久保貴裕)