拡大する写真・図版 長崎県大村市の園田裕史市長=2017年7月27日、大村市、石松恒撮影

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ロスジェネはいま

 就職氷河期で不安定な生き方を強いられたロストジェネレーションならば、浮き沈みの激しい政治家になるハードルは低いはず――。そんな見込みから私は2007年1月、政治の世界に進もうとするロスジェネを取り上げた。「世直し世代 金なしコネなし…地方議員めざす」との見出しの記事だ。

 私も1977年生まれのロスジェネ世代。政治記者になったばかりのころに総理番として見た小泉純一郎、安倍晋三両首相といった世襲政治家とも、サラリーマン家庭出身ながら青雲の志を掲げる松下政経塾出身の青年政治家とも違う何かを、ロスジェネ政治家に感じた。

 同世代ゆえにロスジェネ政治家を追うことこそが私の使命だと気負っていた面もある。記事の中で「レールからはみ出した若者たちが、既存の政治家像に、揺さぶりをかけている」と書いたことを覚えている。

 その後もロスジェネ政治家への取材は続けてきた。新しいタイプの政治家を追うことに可能性を感じた一方で、ロスジェネ世代が抱える問題の解につながるのではないか、と信じていたためだ。

 だが、実際は記事に込めた期待通りにはならなかった。ロスジェネ世代などの新たな政治参入への期待感は民主党政権の失敗や東日本大震災への対応に追われる中で一挙にしぼんだ。逆に自民党による安定政権が続き、世襲議員は増え、政治の新陳代謝は落ちた。ロスジェネ世代が抱える雇用や貧困の問題は手つかずで、ロスジェネ世代を久しぶりに再訪しようとしたこの春に、安倍政権が今さらながら「就職氷河期世代」対策を打ち出したことは皮肉だった。

就職氷河期に社会に出た世代に、「ロストジェネレーション」と名付けたのは、朝日新聞です。40歳前後となったロスジェネは今も不安定雇用や孤立に向き合っています。生き方を模索する姿を伝え、ともに未来を考えます。

 ただ、国政を動かし既存の枠組…

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