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 選手のけが防止のため議論されている高校野球の投手の球数制限について、福岡県高校野球連盟が今春に実施したアンケートで、野球部員の87%が「反対」と回答した。

 アンケートは2~3月、県高野連が加盟校136校(当時)に尋ね、部員1533人と指導者の意見が集まった。部員は指導者を通じて答えた。球数制限には部員の203人が「賛成」、1330人が「反対」と答えた。指導者では19人が「賛成」、102人が「反対」、「どちらともいえない」が3人だった。

 理由(自由記述)として、賛成では「出場機会の増加」、反対では「部員に完全燃焼してほしい」などの意見が挙がった。

 賛成と答えたある監督は、選手時代にひじを痛めて野手に転向した。取材に「卒業後も野球を続けてほしい」と理由を説明した。

 一方、反対と答えた県立校の監督は「球を打たず、多く投げさせて交代を待つ作戦などで野球が変わり、選手が少ない公立校は厳しくなる。大会日程の工夫など、他にできることはある」と語った。私立高の投手の一人は「球数制限で交代するのは悔しい気持ちが残ると思う」と話した。チームの投手全員が「反対」だったという。

 県高野連の野口敦弘理事長は「高校で野球を辞める部員の方が多い。何球投げたら交代というのは不完全燃焼だという声ではないか」としたうえで、「今後も負担軽減のために基本的には複数投手制を推奨し、余裕のある日程での大会運営に努めたい」と語る。

 球児のけがの予防に取り組んできた高岸憲二・群馬大名誉教授は「けがを防ぐための何らかの対策は必要」としたうえで、「1試合に何球と制限する根拠がまだ十分ではないのでは。週や月の投球数、シーズンオフの設定なども野球界全体で考えるべきだ」と指摘した。

 新潟県高野連が一時、球数制限の導入を決めたことを機に日本高野連が設置した「投手の障害予防に関する有識者会議」は、26日に初会合を開く。(角詠之)