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 コカインを使用したとして逮捕されたピエール瀧の報道が、苛烈(かれつ)を極めた。薬物使用が容認できないのはもちろんだが、不倫などスキャンダル報道も過熱する一方だ。「芸能の民は日常の埒外(らちがい)に生きる」という、かつての世間の共通認識は、完全に消え去ったようだ。

 「芸能人が薬物で逮捕されると、勝さんは『おれのところに、コメント取りに来ないかなあ』と本気で言っていた。自分のコメントでいかに人を喜ばせるか、楽しみにしていた」。勝新太郎の評伝を書いたノンフィクション作家の田崎健太さんが、そう語る。

「嘆きのボイン」のあの人も

 勝新も、下着にマリフアナとコカインを隠し持っていたとして逮捕された。逮捕後の言い訳は「知らないうちにパンツに入っていた」。反省の弁に「もうパンツははきません」と言い放った。勝新らしい豪放さは、とくにバッシングを浴びることもなかった。その後、テレビCMにも出ている。

 田崎さんの新著『全身芸人』(太田出版)が話題だ。人生じたいを「芸」として生きた「本物の芸人」を描く。たとえば月亭可朝。「嘆きのボイン」で一世を風靡(ふうび)したが賭博で逮捕。70歳でストーカー規制法違反でも逮捕された。

 京都生まれの田崎さんは「子供のころ『悪さしとったら吉本に入れるぞ』と大人たちに脅されたもの。祭りに来る芸人は、笑えるだけじゃなく、怖い不良という感じがありありだった」と言う。「こんな危うい人間が生きているんだから、まだ自分は大丈夫という安心を世間に与えていた」

 そもそも芸能の民は公権力の及…

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