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 愛知県は21日、同県田原市の養豚農場で家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が確認されたと発表した。同じ経営者による同市内の別の農場と、その農場に隣接して機材などを共同使用している関連農場の計3農場の豚計約1800頭余りの殺処分を始めた。

 県によると、20日午前に「飼育している豚に発熱や食欲不振などの症状がある」と報告があり、県の検査で10頭のうち9頭から豚コレラの陽性反応が出た。県は21日午前、緊急対策会議を開いた。

 田原市は養豚業が盛んで、県全体の3分の1に当たる10万頭余りの豚が飼育されている。大村秀章知事は記者団に「県内の養豚業の心臓部分といっても過言ではない。ブランド豚を作っているところが立て続けにやられていることは痛恨の極み」と話した。

 田原市では2月から豚コレラの感染が相次ぎ、今回感染が確認された農場を含む地域は、家畜伝染病予防法に基づく移動制限がかけられている。県は移動制限区域内の豚の出荷を条件付きで認めており、今回の関連2農場からは11日から19日の間に210頭が同県豊橋市の東三河食肉流通センターに出荷された。県は遺伝子検査で異常がないと確認し、運搬車両が消毒されていることなどを出荷の条件としており、出荷された豚に問題はないとしている。

 豚コレラは豚とイノシシが感染し、発熱や食欲不振、うずくまりなどの症状がみられる。人間には感染せず、感染した豚などの肉を食べても人体に影響はない。(岩尾真宏)