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ロスジェネはいま

 「パラサイト・シングル」。ロストジェネレーションを象徴するこの言葉が世に出てから20年。親と同居し結婚しない人は急増し、昭和の家族像は崩壊した。ロスジェネはいまもさまよえる世代だ。命名者の山田昌弘・中央大学教授(家族社会学)は、今の厳しい状況を一貫して予想していた。その山田さんが語る未来とは……。

 「ロストジェネレーションは、貧富の格差が拡大する最初の世代。生活水準が長期的に下降する人々の出現は、日本では戦後初めての体験だ。彼らは職業生活で損をしているが、親には最も恵まれた世代。豊かに育ってきた若者たちが今後貧乏になるというところに問題がある」

 山田さんはロスジェネの将来像について、2007年1月6日付の記事でこうコメントしていた。今の厳しい状況も言い当てている。

 「非正社員のまま年を取る人は今後も増える。彼らは徐々に貧しくなるが、持ち家があれば生活保護も受けにくい。本当に困った時には年をとっていて、反乱を起こす元気もないだろう。『景気が良くなれば正社員になれる』というのはウソだ」

 雇用者に占める非正社員の比率を見ると、ロスジェネの苦境がわかる。

 総務省の労働力調査によると、08年当時25~34歳の非正社員の比率は25・6%だった。18年の25~34歳は25・0%で、わずかとはいえ低下した。新卒の就職環境が改善したことが影響している。これに対し、18年の35~44歳は28・8%。ロスジェネは10年たっても非正社員の比率は改善せず、むしろ悪化しているのだ。非正社員は結婚しにくく、未婚率も上昇傾向だ。15年の国勢調査では、35~39歳の男性の約3人に1人、女性の約4人に1人が未婚となっている。

 「非正規社員も、教育訓練を受けさえすれば30歳ぐらいまでに正社員になれて、希望の持てる職に就けるような仕組みを作っていかなくてはならない」

就職氷河期に社会に出た世代に、「ロストジェネレーション」と名付けたのは、朝日新聞です。40歳前後となったロスジェネは今も不安定雇用や孤立に向き合っています。生き方を模索する姿を伝え、ともに未来を考えます。

 かつて、山田さんがこう指摘し…

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