[PR]

宮城県楽器BANK(下)

『石巻』で吹奏楽ができて良かった!――ハルカ

心のサプリ――ひかる

 宮城県石巻市を拠点に活動する「石巻シンフォニックウインドアンサンブル」。その団員でクラリネットを担当する「ハルカ」こと長谷川悠と、オーボエを担当する佐藤ひかるは、2011年、ともに石巻市立湊中学校を卒業した。

 3月11日、午前中に卒業式を終えた後、思いもしないことが起こった。東日本大震災だ。

 ハルカは母親と一緒にスーパーにいた。急に携帯電話の緊急地震速報が鳴り出し、大きな揺れに襲われた。慌ててスーパーから逃げ出し、車で自宅へ帰ろうとしたが、道路が大渋滞で動けない。津波警報が出ていたことはまったく知らなかった。

 自宅まであとわずかのところまで来たとき、前方の路上にじわじわと迫ってくるものが見えた。津波だった。市の中心部を流れる旧北上川を逆流してきた津波が堤防を越え、街を襲い始めたのだ。

 ハルカと母親は進路を変え、山の方へ逃げた。車を降りて会社の事務所で一夜を過ごした。津波が街を襲う様子は見ていないが、夜には門脇地区が赤々と燃えているのを目にした。

 幸い、ハルカの家族は無事だったものの、自宅1階は津波で完全に破壊された。卒業したばかりの湊中学校も1階のコンクリートの壁が崩れ、無残な姿になっていた。

 ハルカは中学校へ片付けの手伝いにでかけた。吹奏楽部がいつも練習に使っている音楽室は避難してきた人たちでいっぱいだった。3月13日に吹奏楽部の定期演奏会が予定されており、それを最後に引退することになっていたが、会場の石巻市民会館も津波にやられ、定期演奏会は中止となった。

   …

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

こんなニュースも