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 食用の海藻としておなじみの「モズク」の仲間の新種を、神戸大の川井浩史教授(藻類学)らの研究チームが発見した。東北地方の太平洋沿岸に分布しており、「サンリクモズク」と命名した。外見がよく似ている「フトモズク」と区別されないまま、長年食用になってきたとみられる。

 日本の海には、「オキナワモズク」や「イシモズク」など、様々な種類のモズク類が分布している。研究チームは、モズク類の遺伝子を幅広く調査。十数年前に宮城県南三陸町で「フトモズク」として採取された標本の遺伝子を解析したところ、別種である可能性が高まった。

 そこで、宮城県の沿岸で改めてこのモズク類を採取し、DNAの塩基配列や体の構造を詳しく調べた。その結果、フトモズクとは別種と判明し、新種の海藻として日本藻類学会英文誌(オンライン版)に論文を発表した。

 サンリクモズクは、浅い海の岩の上などに春から夏にかけて生育。いまのところ、三陸地方沿岸の一部地域でしか分布が確認されていない。(後藤一也)