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 福島県富岡町のふたば医療センター付属病院が診療を始め、1年が過ぎた。避難指示が解除された双葉地域での2次救急の拠点として期待されるが、住民の帰還が想定通り進まず、利用は低迷している。地域で求められるニーズを探り、試行錯誤が続いている。

 ふたば医療センター付属病院の看護師、進藤恵美さん(45)は4月9日、楢葉町の山田光信さん(81)の自宅を訪れた。

 「苦しい感じはないですか?」。進藤さんが尋ねると山田さんは小声で「ない」。進藤さんが声を掛け、山田さんはソファに座ったまま足の上げ下げをしたり、手すりにつかまってしゃがみ立ちをしたり、リハビリを繰り返した。

 山田さんは昨年3月、避難先のいわき市から楢葉町に戻ってきた。故郷で暮らし始めたが、消化管の病気が悪化し、外出できなくなった。寝たきりに近い状態で一日中ソファに座ったままの生活だったが、昨年7月からふたば医療センター付属病院の訪問看護を受け始めた。

 週に2回、進藤さんらが自宅を訪れ、生活習慣の指導とリハビリを受けている。山田さんの妻は「自力で立ち上がれるようにもなってきた。本当に助かっています」と喜ぶ。

 現在、同病院の訪問看護を受ける患者は山田さんを含め2人にとどまる。だが、訪問看護のリーダー、門馬君江さん(63)は「高齢者を中心に帰還が進んでいるこの地域で訪問看護の潜在的なニーズは高い」と話す。

 門馬さんは昨年3月まで17年間、伊達市のあぶくま訪問看護ステーションで所長として働いた。同ステーションでは看護師11人で約200人の患者を担当していた。しかし、ふたば医療センター付属病院で訪問看護を担当する看護師は5人で、病院の夜勤など他の仕事も掛け持ちしている。門馬さんは「ニーズの掘り起こしをするだけの余力がない」と話す。

入院ベッドの稼働率1割 背景は?

 原発事故による避難指示の解除…

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