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 家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の対策を巡り、小里泰弘・農林水産副大臣は、感染の恐れがある地域の豚を早期に出荷し、豚舎を空にして衛生管理を徹底させる案を愛知県に示した。県は今後、養豚業者などの意見を聞くなどして検討する。

 豚コレラは愛知県と岐阜県で感染が広がっている。小里氏は23日、愛知県の大村秀章知事を訪ね、「なかなか出口が見えない。国としても大きな危機感を抱いている」と述べ、「抜本的な対応」として豚の早期出荷を提案した。岐阜県にもこの案を示したという。

 小里氏はその後、報道陣の取材に応じ、早期出荷の対象地域を「野生イノシシの陽性が確認された地点から10キロ以内がひとつの考え方」と言及。愛知県内では犬山市と春日井市で豚コレラの陽性反応が出た野生イノシシが見つかっていて、県によると、この場合は瀬戸市と小牧市の2農場の数百頭が対象になるという。

 小里氏は早期出荷による農家の損失や衛生水準向上への費用などを支援する考えを示したほか、愛知の養豚業の中心地の田原市なども早期出荷地域に選定される可能性があると述べた。

 小里氏は「早期に実施したい」としているが、愛知県側は「影響が大きすぎる。事業の全体像もまだ見えない」(県幹部)と困惑しており、まずは関係業者の意向を確認する方針だ。(岩尾真宏)