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 23日午後4時45分ごろ、山形空港(山形県東根市)で、名古屋空港行きのフジドリームエアラインズ(FDA)386便(エンブラエル175型、乗客・乗員計64人)が、離陸走行途中に滑走路を左に逸脱して草地で停止した。県山形空港事務所によると、けが人はいないという。乗客らは草地で同機を降り、バスで空港ビルに移動した。

 国土交通省は、深刻な事故につながりかねない航空重大インシデントと認定、国の運輸安全委員会が原因調査を始めた。離陸時の滑走路からの逸脱は珍しいといい、24日にも現地に調査官を派遣する。

 国交省や県空港事務所によると、同機は離陸のため滑走路(全長2千メートル)を北から南へと加速していく途中、滑走路を東に外れ、北端から約700メートルの草地で停止した。機体に目立った損傷はないという。

 乗客の会社員男性(47)は「速度を上げ、もうちょっとで離陸するかなというところで急に滑走路をそれ、ゴゴゴゴと音を立てながら芝生に入っていった」。自営業の男性(73)は「突然がくんと音がしてスピードが落ち、芝生に突っ込んでいった。一歩間違っていれば……」と疲れた表情で話した。

 このトラブルで、午後4時50分に滑走路が閉鎖され、羽田空港や大阪(伊丹)空港を結ぶ計3便が欠航した。今後の定期便の運航状況や復旧のめどは立っていないという。エンブラエルはブラジルの航空機メーカー。

点検では機体に不具合見つからず

 フジドリームエアラインズ(FDA)は23日夜、愛知県豊山町の県営名古屋空港で三輪徳泰社長が記者会見した。FDAの説明によると、操縦していた男性機長(41)は会社の聞き取りに対し「機体が左にそれたので戻そうとしたが、戻らなかった」と話しているという。

 機長は当日のアルコール検査で問題はなく、機体も通常の点検で不具合は見つからなかったという。会社側は「一般的には機材の故障、人的ミスが考えられるが現時点で原因はわからない」とし、三輪社長は「搭乗のお客様、ご家族、関係の皆さまに大変なご心配をおかけしました」と謝罪した。