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 日産自動車は23日、ナンバー2にあたるCOO(最高執行責任者)にCCO(チーフコンペティティブオフィサー)の山内康裕氏を昇格させるなどの執行役員人事を発表した。COO職は、取締役の志賀俊之氏が2013年に退いて以来の復活となる。副COO職を新設し、仏ルノー出身でCQO(最高品質責任者)のクリスチャン・ヴァンデンヘンデ氏が兼務する。いずれも5月16日付。

 山内氏は開発、生産、購買の3部門を担当してきたが、これに加え、世界規模のマーケティングや営業なども幅広く担当する。

 日産と仏ルノーの提携ルールを定めた合意文書には「ルノーは日産のCOO以上のポストに人材を指名できる」とあるが、23日の取締役会で日産の取締役として人事案の議論に参加したルノーのジャンドミニク・スナール会長から山内氏のCOO就任について異論は出なかったという。

 一方、日本事業担当の星野朝子氏、渉外担当の川口均氏、開発担当の中畔(なかぐろ)邦雄氏の専務3人を副社長に昇格させる。事業の立て直しを担うポスト「パフォーマンスリカバリー」を新設し、生産技術担当の関潤氏を専務のまま専任させる。

 星野、川口、関の3氏と、中国担当の内田誠専務、北米担当のホセ・ルイス・バルス専務の5人を最高意思決定機関のエグゼクティブ・コミッティ(EC)のメンバーに加えることも発表した。

 一方、日本・アジア・オセアニア事業を担当するダニエレ・スキラッチ副社長が退任する人事も発表した。5月15日付。スキラッチ氏はルノーやトヨタ自動車などを経て15年に日産に転じ、世界規模でのマーケティングや販売を担当していた。17年の東京モーターショーや、今年1月の電気自動車(EV)リーフの改良型を発表する会見でスピーチを任せられ、世界に向けた「日産の顔」でもあった。16日に中国で開幕した上海国際モーターショーでは、日産の発表会での説明役を担っていた。

 日産では1月、副社長より格上の「ナンバー3」の上級幹部だったホセ・ムニョス氏が辞職。3月には人事担当のアルン・バジャージュ専務執行役員も辞職し、カルロス・ゴーン前会長の側近が相次いで職務から外れている。スキラッチ氏の退任は家庭の都合によるもので、ゴーン氏をめぐる動きとは無関係というが、相次ぐ人材流出は日産にとって痛手だ。