拡大する写真・図版ゲームセンターには一家言持った中高年や宗教指導者などの「うるさがた」も顔を見せる。様々な来客にもまれながら、若者たちは鍛えられていく

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 パキスタンのゲームセンターに格闘ゲームの猛者がいる、しかもぞろぞろ。さらには「宗教指導者」まで現れる。そんな実態がネットで大きな話題になっています。現地取材をして、朝日新聞社運営サイト「withnews」に記事を書いたイスラマバード支局の乗京真知記者(37)に、実情を詳しく聞きました。

 Q:格闘ゲームの世界大会で優勝した若者への取材ですが、最初の情報は「パキスタン人」だけ。どうアポを取りましたか?

 A:その若者、アルスラン・アッシュさんがパキスタン東部の都市ラホールにいるのはすぐわかりました。ただ、ちょうど2月末で、インドとパキスタンが互いに領有権を主張するカシミール地方を巡り、攻撃の応酬をしていました。僕はちょうどタイに出張中で、飛行機が飛ばずに帰れなくなってしまいました。

 その後も、ラホールはインド国境に近いので入れず。彼のツイッターにダイレクトメッセージを送ると、しばらくして返信がありました。

拡大する写真・図版優勝したアルスランさん(中央)と格闘ゲームの腕を競い合ってきた仲間たち=2019年4月11日、パキスタン東部ラホール、乗京真知撮影

 取材のやりとりは英語半分、支局スタッフを通じたウルドゥー語半分。決して口数は多くないんだけど、ああパキスタン人だなあと感じました。言語も様々、見た目も様々な多民族国家で、誰かにあわせるというより、自由に、個性を持って生きている。

拡大する写真・図版パキスタン東部ラホールの町並み。若者が多い国内有数の商都だ=乗京真知撮影

 Q:ゲームセンターはどんな場所にあるんですか?

 A:特に繁華街ではない、ごく普通の住宅街にあります。目の前を幹線道路が通り、隣はオートバイの修理工場。店内は機械油のにおいがしました。若者たちはそこでグレープ味の炭酸飲料を飲み、太めに切った小指大くらいのフレンチフライにたっぷりマヨネーズとケチャップをつけて食べながら、夜を楽しんでいるわけです。

 若者らは日が暮れたころ集まってきます。客は男性ばかりで、10代後半から20代前半くらい。ほとんどが学生で、日中は学校に行き、放課後に塾に行ってから来る。家で寝てから、友だちと連れだってくる人も。取材に行った日は、朝の3時とか4時までやっていたそうです。営業時間はあってないようなものですね。

拡大する写真・図版パキスタン東部ラホールで有名な、地鶏を使ったカレー風の煮込み料理店。夜遅くまで若者たちが列をつくる=乗京真知撮影

 さほど広い店ではありません。ゲーム機はぜんぶで10台くらい。でも、それだけの数がある店はかなり珍しいそうです。なにせゲーム機は高価なので、買い集めるのは大変。店長は34歳で、本人がかなりのゲーマーでした。

 筐体(きょうたい)は手作りなんですよ。輸入したのではなく、見よう見まねでつくっている。なので量産できないという事情もあります。10台がたぶん限界なんでしょう。

拡大する写真・図版アルスランさん行きつけのゲームセンター「マニアックス」の店長ザミンさん。自身も鉄拳プレーヤーだ=2019年4月11日、パキスタン東部ラホール、乗京真知撮影

あの宗教指導者はだれ?

 Q:記事に出てくる「宗教指導者」にネットがざわつきました。白いヒゲをたくわえたあの長老、何者なんですか。

 A:いやあ、ああいう人、街の…

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