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 脳死し肺を提供した男児(当時1)の移植手術の様子を、事前に説明なくテレビ番組で放送され精神的苦痛を受けたとして、男児の両親が、放送したTBSなどに損害賠償を求める訴えを起こしている問題で、TBSの佐々木卓社長は24日の定例会見で「(臓器提供した家族に対して)配慮がどれほど必要であるかということを痛切に感じている」などと述べた。両親からの訴えについては「訴状を受け取り次第、内容を精査して対応したい」とした。

 事前に両親に連絡をしなかった理由については、伊佐野英樹取締役が「(提供者と移植手術を受けた側の個人情報が互いに伝わらないように注意を払うよう求めている)臓器移植法のガイドラインに従って制作、放送した。どこのどなたのものが提供されたのかということは知りえないことになっているので、連絡のしようもない」と説明した。

 男児の両親は18日に広島地裁に提訴した。訴状によると、2017年7月24日に放送された特別番組「スーパードクターズ」で、摘出された男児の肺が画像処理されずにそのまま映っていたことや、臓器の提供を受けた患者の母親が提供者の家族に宛てた手紙が内容がわかる形で放送されたことなどによって、番組を見た男児の両親が精神的苦痛を受けたとしている。

 TBSの合田隆信編成局長は会見で、「個々の演出のやり方等については、お答えを差し控える」としながらも、「ドナーのご両親がご心痛を抱かれたことは、私どもも承知しておりますので、番組上の表現や配慮をどういう風にしていくのかは、今後も引き続き検討していく」と話した。