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 第1管区海上保安本部(北海道小樽市)が今月、海上から姿を消した猿払村沖のエサンベ鼻北小島(はなきたこじま)を測量調査する。30年ほど前に小島として確認されたが、オホーツク海の波や流氷による浸食で水没した可能性もあるという。航行の安全に関わり、領海を定める基準にもなるため、海保は慎重に調査を進める。

 国は2014年、領海を明確にする目的などで22都道府県158カ所の無人島に名前をつけた。エサンベ鼻北小島はその一つ。1987年の海保の測量調査によると、猿払村沖の約500メートルに位置し、高さは平均海面から1・4メートルだった。

 現在も海図や国土地理院発行の地図に記されているが、地元住民が昨年10月、小島を確認できないとの情報を海保に寄せた。海保は翌月、航空機から現場を目視したが、小島の有無を確認できなかった。

 調査は今月20日から5日間。音響測深機を積んだ民間の作業船で小島周辺の海域を測量するほか、近くの漁港に潮位変化を記録する機器を設置する。

 国連海洋法条約は、領海や排他的経済水域(EEZ)について、高潮時には水没するが低潮時に姿を現す低潮高地のうち、本土や島から12カイリ(約22キロ)以内であれば、そこを領海の基準にできるとしている。エサンベ鼻北小島が低潮高地ではなくなると、領海が狭まる可能性がある。(佐久間泰雄)