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 松江市が県に対して市内の公立小中学校の教職員の人事権を移譲するよう求めていた問題で、新田英夫・県教育長は25日の県教育委員会で、「移譲は困難だ」として、松江市との協議を打ち切ったと報告した。市への権限移譲はしない方針だ。

 県内の公立小中学校の教職員の人事権は、県教育委員会が所管しているが、松江市は2017年、特色ある教育の実現などを理由に市内の公立小中学校の人事権については移譲するよう要望。18年8月から松江市を含む4市4町と県の教育長らでつくる小委員会で協議を開始した。小委員会では松江市に教職員が集中する恐れなどから反対意見が多く出ていた。

 この日の県教委は、24日にあった市町村教育長による全体会議での結果を報告。新田教育長は、「教職員の人数と質を県全体で確保できなくなる懸念を払拭(ふっしょく)できない」などの反対意見があったとした上で、「(移譲は)現時点で実現困難」との見解を報告。文部科学省も否定的な考えだったとした。委員から異論は出なかった。

 松江市は引き続き協議を求める考え。新田教育長は今後、要請があった場合には必要に応じて検討を加えるとした。(市野塊)