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 荒波が打ちつける岩礁にそびえる高さ60メートルの人魚像。伝説の「サワラ姫」をめぐる戦いや愛の物語に彩られた街で、中国でも珍しい青魚を包んだギョーザが食べられるという。伝説の味はいかほどか。東北部の渤海に面した静かな港町に向かった。

 遼寧省営口市の中心部から、車で1時間ほど南下したところにある街の名は「パー魚圏(ユイチュワン)」。「パー魚(ユイ)」とはサワラのことで、名の通りサワラを名産とする人口約50万人の港町だ。サワラは日本では漢字で「鰆」と書くが、中国では魚へんに「抜」の字のつくりを合わせ、「パー」と読む漢字がサワラを表す。

 この街のシンボルになっているのが、真珠を天に掲げ、街を見守るようにそびえ立つサワラ姫の像だ。はるか昔、この地でサワラ姫が苦難を乗り越えて人間の青年と結ばれた――そんな伝説を基に、2009年に建てられたという。

 サバ科のサワラは、日本ではみそを使った西京焼きなどでなじみが深い。春に産卵場所となる瀬戸内海に面した岡山県が一大消費地だ。一方の中国では、この営口市が面する渤海が産卵場所の一つで、やはり付近の街が大消費地になっている。中国北部ではギョーザは主食。サワラギョーザを食べる街とは、すなわち主食としてサワラを食べる街ということになる。

じっくり蒸し上げ

 お昼時に訪ねたのは、市内に4店舗を構える「韓記海鮮餃子」の本店。ガラス張りの厨房(ちゅうぼう)の中で、4人の従業員がギョーザの皮をのばし、具材を手に取り、次々に包んでいく様子を見ることができる。

 「何でも包む」とも言われるほ…

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