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 北九州市小倉北区の新小倉病院で肺の手術を受けた男性(当時23)=福岡県行橋市=が死亡し、両親が病院を運営する国家公務員共済組合連合会に損害賠償を求めた訴訟が26日、福岡地裁小倉支部で和解した。両親の代理人弁護士によると、病院側がミスを認め、和解金として数千万円を支払う。

 訴状によると、男性は高校生の頃から肺気胸を繰り返し、2014年2月に同病院で左の肺の一部を摘出する手術を受け、直後に出血性ショックで死亡。両親は、不適切な処置で出血を引き起こすなどして死亡させたとして、16年10月に慰謝料など約1億円余りの支払いを求めて提訴した。病院側と面談した際、過失を認めなかったため訴訟に踏み切ったという。

 地裁小倉支部は今年1月、死因となった大量出血について、医師が手術器具を使う際に注意を怠り、肺から心臓にかけての血管を傷つけたことが原因と認定。和解を提案していた。

 両親は代理人を通じて「手術のあと、正直に認めて謝罪してほしかった。息子には今も帰って来てほしいが、かなわないなら病院を信じている患者たちにきちんと向き合って診療してほしい」とコメントした。

 病院側は注意を怠ったことを認め、渋谷恒文院長が「ご本人及びご遺族に改めて深くおわび申し上げるとともに、今回の事故を教訓として一層、医療安全に取り組み、今後も地域医療に貢献して参る所存です」とのコメントを出した。(新屋絵理)