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 若年で発症することが多い「1型糖尿病」の患者9人が、症状の改善が見られないのに障害基礎年金の支給を打ち切った国の処分は違法として処分取り消しを求めた訴訟で、国は処分を違法とした大阪地裁判決を受け入れて控訴を断念した一方で、支給を再開しない方針を固めた。

 11日の判決は、患者は年金支給を前提に生活設計をしており、支給停止は重大な不利益処分にあたると指摘。不利益処分には理由を示さなければならないと定めた行政手続法に違反しているとして、処分を取り消した。しかし、9人が支給対象となるかは言及していなかった。

 厚生労働省によると、控訴は断念したが、9人全員に改めて年金を支給しない処分を出し、処分理由を詳しく記した通知を5月にも送るとしている。

 原告側弁護団は「国の方針は早期救済を期待した判決をふみにじる不当かつ背信的なもの」として強く抗議。再び支給停止処分が出た場合、改めて提訴する方針だという。(大貫聡子)