拡大する写真・図版竹のストローを使い始めたカフェのオーナー、アンドリュー・ペドラナさん=アピア、小暮哲夫撮影

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 プラスチックごみの削減に太平洋の島国が乗り出している。この地域の心配の種、地球温暖化につながる課題でもある。小さく、他地域から離れているという地理上の弱点を克服しようと知恵を絞っている。(アピア=小暮哲夫)

 海に臨む街、サモアの首都アピア中心部にあるスーパー「ラッキーフードタウン」で、フィラ・ヤンドールさん(45)は、パンや総菜と一緒にもう一つ、買い物をした。紙のレジ袋だ。

 1月30日から政府がプラスチックのレジ袋を全面禁止にしたのだ。紙袋は50セネ(約21円)だが、ヤンドールさんは「すばらしいこと。もっと早く禁止すべきだった」と歓迎した。

拡大する写真・図版プラスチックのレジ袋が禁止されたスーパーでは、紙袋を有料で売っている=アピア、小暮哲夫撮影

 ナタシャ・ケイルさん(45)は布の買い物袋を持ってきた。「子供たちの未来のために必要なことだと思う」。このスーパーでは再利用できる布のレジ袋を2~5タラ(1タラ=約42円)で売っているが、客の多くは買い物袋を持参している。

 カフェで南国フルーツのスムージーを注文すると、グラスに差されていたのは竹のストローだった。プラスチックのストローも禁止されているためだ。

 吸い込んだ飲み物が一瞬遅れてやってくる独特の感覚だが、さわやかな味に変わりはない。プラスチックのストローが50本6タラなのに対し、地元製の竹のストローは1本1タラ。それでも店は価格に転嫁していない。「すばらしいことだから。2、3カ月に1度は新品に取り換える予定です」と店のオーナーのアンドリュー・ペドラナさん(37)。サモア唯一のマクドナルドでは、紙のストローを使っている。

 天然資源・環境省のビスマルク・クローリー次官は「プラスチックごみは世界的な懸念材料だ。我が国にはリサイクルの能力がないから、解決法は禁止して管理することだ」と説明した。違反業者には1万タラの罰金が科せられる。

拡大する写真・図版プラスチックのレジ袋禁止を主導したサモア天然資源・環境省のクローリー次官=アピア、小暮哲夫撮影

 政府によると、人口20万人のこの国で、2006~11年に埋め立てられたごみのうち28%がプラスチックごみだった。

 首都のあるウポル島の処分場では、発泡スチロールの容器が目につく。サモアではスーパーの食品トレーのほか、飲食店からの持ち帰り用に使われる。政府はこれらも20年をめどに禁止することを検討している。

8カ国・地域でレジ袋禁止

 アピアに本部がある太平洋地域環境計画事務局(SPREP、26カ国・地域が加盟)によると、同地域ではサモアのほかバヌアツなど8カ国・地域でプラスチックのレジ袋を禁止。フィジー、トンガなど6カ国でも禁止を検討している。

拡大する写真・図版サモア周辺の地図

 いずれも小さな島国。気候変動の影響を受けやすい点も同じだ。

 SPREPで廃棄物管理を担当…

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