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 障害者が自由に旅行できる社会を目指し活動をしてきた「障がい者の旅行を考える会」が発足20年を迎えた。これまでに国内37回、海外36回計73回のツアーを実施し、延べ1320人が参加した。代表で自らも重度障害者の佐藤孝浩さん(55)は「また連れて行ってと言われるのがうれしい。これからもできる限り活動を続けていきたい」。

 20周年の節目となる今年は、4月に南イタリアとローマを9日間で回るツアーを企画した。介助ボランティア3人を含め14人が参加。6人が車いすだったという。世界遺産のポンペイ遺跡やアルベロベッロなどを回った。

 佐藤さんは20代の頃、建設作業現場で労災事故にあい、首から下がまひする障害を負った。家族のサポートを受けながら旅行をするなかで、同じように障害を持つ人と一緒に旅行をしたいと考え、1999年に同会を立ち上げた。

 当時は「バリアフリー」という言葉が浸透していない時代で、旅行会社との交渉では、障害者が連れ立つ旅行を不安視する雰囲気があったという。しかし、会の認知度が上がり、障害者の旅行ニーズが認識されるようになったという。

 欧州、北米、アジアの各地を旅行してきたが、最も多いのがハワイの11回。観光地として人気が高いことに加え、バリアフリーの設備が充実しているからだ。

 佐藤さんは「ハード面など進んだ部分もあるが、心のバリアフリーは進んでいないところもある。誰もが参加できる社会になってほしい」と話した。

 秋にも国内、海外のツアーを企画するという。問い合わせは佐藤さん(090・7321・1880)まで。(小泉浩樹