元号案見た首相「うーん」 追加案依頼、看板政策重ねた

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 新しい元号「令和」の選定過程を検証すると、安倍晋三首相主導の強い政治色が浮かんできた。

 元号を決めるまで1カ月余りに迫った2月末。元号案の絞り込みは政府の要領に基づき、菅義偉官房長官のもとで進めることになっていたが、菅氏は「最終的には首相が決めるんだから、首相も入れて議論しよう」と判断。首相をトップとする作業が政府内で極秘に本格化した。

 平成が始まって間もなくから内々に提出を受けてきた元号案のうち、考案者が亡くなった案などを除くと70程度。そこから改元の実務を担う古谷一之官房副長官補らのもとで十数案まで絞り込んでいた。絞り込む前後の案すべてを初めて見た首相は「うーん」と冴(さ)えない表情を浮かべた。

 「まだ時間はある。他にも検討してみよう」

 事務レベルの事前準備の段階…

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