【動画】平成最後の日を迎えた皇居
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 平成最後の日の朝、各地のイベントは雨にもかかわらずにぎわった。去りゆく時代に静かに思いをはせる人たちもいた。

 東京都千代田区の皇居前では30日午前9時前から内外の観光客が辺りを散策したり、二重橋をバックに写真撮影したりしていた。現場に立つ警備員は「いつもより人出が多い」という。

 埼玉県の親戚の家に遊びに来た岐阜市の会社員、後藤良さん(48)は長女の中学1年、愛奈さん(12)と「平成最後の日の記念」で立ち寄った。愛奈さんは平成18年生まれ。「なじみのある元号が変わってしまうのは寂しいけれど、自分が生まれたときに戦争がなく平和だったのはとても良かった」。令和も同じような時代になってほしいと願う。

 妻(74)と訪れた富山市の鉄工所経営、布村禎範さん(79)は「バブルの右肩上がりを経験し、それがはじけて景気が落ち込んだ激動の時代だった」と振り返った。東京は好況と言われているが、地方ではその波を感じることはない。「次の時代は、何とか上向いてほしい」

 東京都港区の東京タワーでは、午前8時45分のオープンと同時に、観光客らが続々と展望台に上がった。

 高校時代からの親友と2人で来た静岡県焼津市の会社員塚本和美さん(52)は「平成最後の日にどこへ行こうかと話し合ったら東京タワーになった」。地元は平成の30年間で、急速に活気を失ったと感じる。「人が減り、人の心も見えにくくなった。令和は、みんなが心から笑える時代になって欲しい」

 展望台では30日と5月1日の2日間、元号と日付入りで用意された「タワー大神宮」の「御朱印」を300円で受け取れる。東京都杉並区の会社員松井仁柄さん(27)と妻の祥子さん(28)は「これが目当てで来た」と、御朱印を手ににっこり。祥子さんは「2人とも平成に生まれ、平成に結婚した。いい出会いがあった時代だった」と振り返った。

 平成最後の日を入園無料にした遊園地としまえん(東京都練馬区)では、正門前に「ありがとう平成」と書かれた看板を掲示。午前10時の開園前から家族連れが列をなした。近所の人たちと訪れた練馬区の自営業、土方紀美恵さん(45)は、正門前で看板を撮影。「まだ昭和だった小さい頃から何度も来ているとしまえんは、一番身近な遊園地。良い記念になる」と喜んだ。(小松隆次郎、遠藤雄司、桑原紀彦)