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 豪雨や台風などで河川が増水しやすい出水期(6~10月ごろ)を前に、徳島県の「土砂・風水害機動支援部隊」が、水陸両用の特殊車両などを使った訓練を初めて実施した。3月に発足した全国初の部隊。年度内に、高機能救命ボートなどを追加配備し、さらに態勢を整えるという。

 今切川沿いの親水公園「北島町水辺交流プラザ」一帯で5月31日にあった訓練には、部隊を構成する県内13消防本部の隊員や県消防保安課員ら計約80人が参加。豪雨で河川が氾濫(はんらん)し、複数の住民が孤立しているという想定で、カメラを搭載したドローンを飛ばして上空から状況を確認。孤立者の居場所を特定し、水陸両用の全地形対応車やウレタンボートで救出に向かった。無限軌道式の全地形対応車は水に入るとスクリューの推進力で川を渡り、対岸の孤立者を乗せて戻ってきた。訓練後、久次米孝浩部隊長は「出動要請があれば、迅速、的確に活動できるように日頃から備えたい」と話した。

 風水害や土砂災害の対応に特化した同部隊は年度内にパワーアップする予定。無線による遠隔操作でがれきなどを撤去できる重機と搬送車をみよし広域連合消防本部に、がれきなどが沈んだ浸水地域で活動できる高機能救命ボートを那賀町消防本部にそれぞれ配備する。いずれも国から無償貸与されるという。部隊は各消防本部が、配備車両などに合わせて指揮や救助、後方支援などの役割を担う。(佐藤祐生)