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 パリのローランギャロスで行われているテニスの4大大会第2戦、全仏オープンでは、元世界1位で4大大会通算23勝のセリーナ・ウィリアムズ(米)の動向にも注目が集まっている。第5日の30日には、奈良くるみ(安藤証券)を6―3、6―2でくだし、3回戦に進んだ。

 話題になるのはプレーだけではない。後輩への助言やファッションについてなど、幅広く発言するからだ。27日の記者会見では、世界中で報じられた米スポーツ用品大手ナイキの妊娠した女子選手への待遇問題について言及し、「(ナイキは)失敗から学び、改善していく」と語った。

 この待遇問題は、米ニューヨーク・タイムズ紙が5月中旬に掲載した記事が発端だ。ナイキと契約する女子選手のなかには、妊娠し休養した場合、支払額が大幅に減らされる条項が入っていたという。そのため、母親になることをためらう選手が多く、出産後、すぐに競技復帰をした選手もいる、と報じられた。影響を受けた選手には、五輪で金メダル6個の陸上のアリソン・フェリックス(米)ら実績ある選手もおり、女性の権利を損なうと批判が殺到した。

 これを受けて、ナイキは17日付で声明を発表。何千人もの女性アスリートを支援してきた経緯を説明し、「昨年には全競技で妊娠した女性選手を支援するアプローチの基準を設けた。ただ、もっとできるとも思っている。今後は条項を加えるなど、強化していく」とした。複数の米メディアによると、出産する選手に対し、12カ月間の支払い減額免除を検討しているという。

 ナイキの看板選手の1人でもあるウィリアムズは、2017年に娘を出産しているが、契約の減額はないという。会見では記事を読んだことも明かし、ナイキの改善を歓迎した。「(ナイキは)家族や母親になりたい女性を支援したい、変化を起こしたいと言っていた。このような声明が出てうれしい」とさらなる広がりを期待していた。(パリ=遠田寛生)