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 米国の中央銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)は1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の誘導目標を「年2・25~2・50%」で据え置くことを決めた。トランプ米大統領は利下げを強く求めているものの、市場の想定通り、利上げを一時停止する政策を維持した。

 声明では「経済活動は堅調に拡大している」と前回よりもやや強めの判断を示す一方、「家計支出と企業の設備投資の伸びは第1四半期に鈍化した」と指摘。FRBは1月から利上げについて「辛抱強くある」というキーワードを使い、利上げを見合わせる政策を進めてきたが、その表現を踏襲し、経済動向を慎重に見きわめる姿勢を示した。

 米経済は足元でも好調を保っているが、それにもかかわらず物価上昇率が伸び悩んでいることが懸念材料となっている。4月29日に発表された3月の個人消費支出の物価指数の伸びも5カ月連続でFRBのめざす年2%を下回った。パウエル議長は記者会見で、こうした傾向について「一時的だと考えられる」と指摘しつつも、「(利上げと利下げの)どちらの方向に対しても、政策を動かすべき強い理由は見当たらない」と述べた。

 トランプ氏は米景気の好調さを強調しつつ、さらに景気を過熱させる利下げを求めるちぐはぐな主張を続けており、今回のFOMC会期中も、ツイッターで「1%幅」の利下げを要求した。パウエル氏は会見で「FRBは非政治的な機関であり、短期的な政治的事情については考慮していない」と述べ、従来通り、独立した判断だと強調した。(ワシントン=青山直篤)