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 第69回愛知県高校優勝野球大会(県高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の決勝が2日、岡崎市民球場であり、中部大第一が初優勝をめざした愛知黎明に勝って4年ぶり2度目の優勝を飾った。両校は24日から静岡県で始まる春季東海地区大会に出場する。

好機生かせず 雪辱を誓う 愛知黎明 山口竜輝捕手

 「チャンスを生かし切れなかった」。愛知黎明の山口竜輝君(3年)は、悔しそうに言った。

 捕手で5番打者。守備では、同学年の2投手の緩急を使ってうまくリードする。四回は同点の適時打を放った相手を一塁牽制(けんせい)で刺し、五回は二盗を阻止。守備で仲間を引っ張った。

 だが、打席では力が入ってしまった。一回2死一、三塁で中飛に倒れたのを、「引きずってしまった」。この日は4打席すべてで走者を得点圏に置きながら、快音を響かせることが出来なかった。

 1999年の選抜大会で沖縄尚学を率いて沖縄県勢初の甲子園優勝を飾った金城孝夫監督が4月に就任。「投手を生かすのは捕手だと一番最初に言われた。まだ生かし切れていないのでもっと勉強していきたい」と山口君。そして、「5番を打っている以上、打撃でも成績を残さないと」と意気込んだ。(小松万希子)

明るさ支えに快進撃 中部大第一

 最後のアウトは一ゴロ。ベースカバーに入った中部大第一のエース磯貝和賢君(3年)が一塁を踏み、ボールを受けとった左手を高く突き上げた。

 快進撃の裏には、明るさを武器にしたチーム力がある。四回に三塁打したあとに同点のホームを踏んだ坪井良太君(2年)は、「昨秋に比べて、今は強豪校とあたってもベンチが雰囲気にのまれず、声を出せている」と話す。

 2回戦で今春の選抜大会を制した東邦に勝つと、準決勝では延長十三回のタイブレークで中京大中京を破った。決勝も1点を争う展開。六回、追い込まれてから2球ファウルで粘ったのちに決勝点となる右犠飛を放った坪井君は「3年生はミスをしても励ましてくれる。先輩の粘り強い投球を支えたかった」とエース磯貝君の力投に応えた。

 佐藤吉哉監督は「練習中に厳しい言葉をかけても、『暗い顔をするな』と生徒たちが自ら声をかけあうようになった。頼もしくなりました」。鈴木暁斗主将(3年)が「ひとつのミスを全員でカバーすることを心がけてきた」と言うチームが春の県大会を制した。(藤田大道)