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 4月の青森県議選をめぐり、候補者の陣営関係者から現金を受け取ったとして、同県三戸町議会議員3人が県警に公職選挙法違反(被買収)容疑で2日に逮捕された。関係者によると、候補者は三戸郡区で初当選した沢田恵(さとし)氏(61)。事件の背景には、地盤が地元町村で分かれがちな郡部の選挙に対する陣営の危機感がありそうだ。

 この日午前7時ごろ、逮捕された町議の1人の自宅には捜査員が出入りしていた。八戸署には青森ナンバーの捜査車両が集まっており、任意同行を求められた町議らの聴取が行われたとみられる。

 県警の発表によると、逮捕された町議は、中村喜正(67)、北向敦(61)、和田忠(63)の3容疑者。3人は2月ごろ、いずれも県議選候補者の陣営関係者で三戸町の無職小舘敏夫(69)、農業越後一雄(74)の両容疑者=同法違反(買収、事前運動)容疑で同日逮捕=から選挙運動の報酬として現金数万円を受け取った疑いがある。

 三戸郡区は、三戸、五戸、田子、南部、階上の5町と新郷村からなる。今回の県議選では定数3に対し地盤が三戸町の沢田氏、南部町の現職夏堀浩一氏(65)と新顔夏堀嘉一郎氏(44)、五戸町の新顔和田寛司氏(56)の計4人が立候補した。

 4人の地元3町の有権者数を比較すると、五戸が約1万5100人、南部が約1万5900人なのに対し、三戸は約8800人。有権者数が少ない三戸町出身の沢田氏が当選するためには、「最低限、三戸の票は固める必要があった」とある三戸町議は言う。

 沢田氏は07年と11年の県議選三戸郡区に現三戸町長の松尾和彦氏(55)とともに立候補したが、いずれも3位で当選した松尾氏に及ばず落選した。別の三戸町議は「今回の選挙、陣営には厳しい空気があった」と明かす。

 県議には県と地元とのパイプ役が期待されているが、松尾氏が任期途中の2016年に県議から町長に転身。そのため三戸町は約2年半にわたって「県議不在」の状態が続いており、沢田氏の当選は陣営側の悲願だった。

 結果として沢田氏はトップ当選の夏堀浩一氏に次ぐ7186票を獲得したが、落選した夏堀嘉一郎氏と約370票差の接戦だった。

 事件を受け、沢田氏は2日夕、取材に対して「(陣営側は)労務費として現金を支払ったと聞いている。選挙管理委員会にも確認し、問題ないと思っている。なぜ警察が逮捕したのか分からない」と話した。(板倉大地、仲川明里、横山蔵利)

 北向敦、和田忠の両容疑者は逮捕前、朝日新聞の取材に対し、いずれも現金の授受を否定していた。主な一問一答は次の通り。

――(沢田恵氏の陣営が)金銭を渡しに来たことはないか

 北向容疑者 うん。分か…

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