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 革命期フランスを舞台にした宝塚歌劇団の代表作「ベルサイユのばら」。初演から今年で45年を迎えた。「ベルばら」はなぜ爆発的人気を得て、時代を超えて愛されるのか。平成から令和への時代の転換期に改めて考えてみたくなった。古参の宝塚ファンの方々に協力してもらい、1970年代のファンに現代の記者が時空を超えて「インタビュー」する形で、当時の熱狂を再現してみた。

 狙うは、大劇場で3度目の上演となる1975年の雪組公演。大行列の中にいた夢子さん(22)にさっそく声をかけてみたら――。

宝塚歌劇「ベルサイユのばら」。証言や資料をもとに初演当時を振り返る時空旅行インタビュー前編です。後編は初代オスカルの榛名由梨さんのインタビューです。

大行列、トイレや仮眠の時は…

 ――すごい行列……。すみません、何時間くらい並んでいるんですか?

 何時間? そんなものではとうてい済みません!

 ――この行列は?

 チケット発売を待つ行列です。発売日はまだ先ですけどね。この行列は売り場に続いているんですよ。

 ――もしかして何日も?

 2週間続くこともあります。お手洗いに行きたい、ホテルで仮眠したい……。そんな時は例えば、近くのファンに「今宵一夜(こよいひとよ)、番をして頂けますか?」と頼むんです。こういう時はお互い様ですからね。

 ――頼み方が既に「ベルばら」っぽいですね

 ま、そこは冗談ですけど(笑)。時間をつぶすのが大変だから、あそこの人たちみたいに輪になってトランプなんかして過ごすの。隣にいた女の子の勉強を手伝ったこともありますよ。

 ――さすがにつらくなりませんか?

 大阪万博(70年)の「月の石」に、オイルショックがきっかけのトイレットペーパー騒動(73年)。もう行列慣れしちゃいました。

西城秀樹にモンチッチ

 ――私、2019年からタイムワープしてきた者なのですが、今のはやりは?

 周りの友達の間で盛り上がっている話題と言えば……。うーん、例えば西城秀樹にモンチッチかな。

 ――あなたは何がきっかけでベルばら好きに?

 私、「週刊マーガレット」の愛読者なんですよ。ベルばらの原作漫画が載っていた雑誌。何せ今は少女漫画ブームですから。私の周りはみんなマーガレットを読んでいるし、ここに並んでいる子たちも漫画が入り口の人は多いと思うわ。

 ――大好きな漫画の舞台化に抵抗はなかったの?

 「あの劇画がどう表現されるの?」とは思いましたけどね。そう、去年(74年)、初演の舞台がNHKで放送されたんですよ。

オスカル、生身の人間が演じるなんて!

 ――月組の榛名由梨(はるな・ゆり)さんがオスカルを演じた舞台ですよね?

 夢のような漫画の世界が、そのまま舞台上に再現されたような感じで。それで宝塚にも興味をもったんです。原作ファンの中には、例えば「オスカルを生身の人間が演じられるわけがない!」という人もいたけど、実際に舞台を見て、宝塚のとりこになったパターンも多いみたいですよ。

チケット価格、「ベルばら」以前は…

 ――宝塚のチケット、学生さんには高額なのでは?

 今は千円くらいよ。でも物価急騰の昨今だし、このままじゃいかないでしょうね。74年以前は映画より安い時代もあったみたいです。一番良い席でも千円しないくらい。立ち見なんて数百円で、中高生でも気軽に行けてお客さんも多くなかったとか。そういう時代ならラクだったなあ……。

 ――この大行列からは想像できないですが……

 以前、東京観光をした時に新宿コマ劇場の横を通ったのですが、スタッフが「宝塚いかがですか? こんな舞台やってますよ」って通行人を呼び込んでましたからね。でも、当時はほとんどが素通りでした。

 ――ベルばらはまさに、宝塚復活の「大逆転劇」となったんですね

 そういうことですね!

 ――まるで「ラブライブ!」み…

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