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 平城京への遷都を進めた藤原不比等(659~720)が創建した興福寺(奈良市)で3日、不比等の1300年忌にあわせた御遠忌(ごおんき)式が営まれた。藤原氏とゆかりの深い春日大社(同市)の神職も出席し、ともに遺徳をしのんだ。

 不比等は中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)らと蘇我氏を倒した藤原氏の祖・中臣鎌足(なかとみのかまたり)の次男。大宝律令の制定に参加し、律令制度の確立に努めた。娘の宮子は文武天皇夫人になり、もう一人の娘・光明子(こうみょうし)は聖武天皇の皇后になるなど天皇家との関係を深め、藤原氏繁栄の礎を築いた。

 御遠忌式は昨年、約300年ぶりに再建された中金堂の前庭で営まれた。春日大社の花山院弘匡(かさんのいんひろただ)宮司が祝詞(のりと)を述べるなどした後、舞台上で舞楽が披露された。最後にあいさつした興福寺の多川俊映(しゅんえい)貫首(かんす)は「不比等公は大変素晴らしい方であるにもかかわらず、その顕彰は不足している。偉大な功績を顕彰していきたい」と述べた。(根本晃)