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 東南アジアのブルネイのボルキア国王は5日、4月に施行した不倫と同性愛行為に投石による死刑を科す刑法について、死刑の適用を猶予すると発表した。同法は人権侵害にあたるとして国際人権団体などから厳しく批判されていた。

 同国は4月、厳格なイスラム法に基づく新法を施行した。同性間や婚外の性行為はイスラム教徒が相手であれば、非イスラム教徒も投石による死刑などの罰則の対象になる内容に、国際人権団体は批判声明を相次いで発表した。米俳優のジョージ・クルーニーさんや英歌手のエルトン・ジョンさんらもブルネイの国有企業が所有し、米国や欧州で展開するホテルの利用をボイコットするよう呼びかけていた。

 ボルキア国王は5日の演説で新法について、「誤解によって懸念が起きている。誤解が払拭(ふっしょく)されれば法の利点は明らかになる」と説明。ブルネイは20年以上にわたって死刑の執行を事実上停止しているとして、「(イスラム教に基づく)シャリア刑法についても同様の措置をとる」として死刑の適用を猶予する考えを示した。(シンガポール=守真弓)