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 東京五輪・パラリンピックの渋滞対策について、東京商工会議所は9日、会員企業に実施したアンケート結果を発表した。対策に協力したいという企業が8割に上った一方、半数近い企業が対策の検討には着手していない実態が明らかになった。人手不足などが壁になっているようだ。

 大会期間中は首都圏で深刻な渋滞が予想され、東京都や大会組織委員会は、物流の抑制などの協力を企業側に求めている。東商が3月に実施したアンケートによると、期間中の輸送の円滑化について8割以上が協力に前向きだった。しかし、物流面の対策の検討状況(複数回答可)は「自社での検討をはじめた」が5・1%、「取引先と相談をはじめた」が3・4%にとどまり、「検討の必要性は感じるがまだ着手していない」が44・3%に上った。「人材不足のなか、消費税率引き上げなど目の前の課題への対応で手いっぱい」といった声が寄せられたという。

 取り組みの課題については、「人の問題」(49・9%)、「取引先の理解・協力が得にくい」(41・5%)などが挙げられた。混雑する日中を避けた配送も必要とされるが、「働き方改革を進めており、夜間の対応は従業員の理解を得にくい」といった意見もあったという。東商はこの結果を都や組織委に報告し、対策を促す考えだ。アンケートは都心部を中心とした1万社を対象に実施し、475社が回答した。(井上裕一)