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 パソコンやスマートフォンを使って自宅などで受診できる「オンライン診療」の利用が広がっていない実態が、医療機関へのアンケートで分かった。厚生労働省は昨年3月に指針を作り、翌月から一部で保険適用されたが、普及には時間がかかりそうだ。

 医療関連サービス振興会が昨年9~12月に全国の4千病院を対象にアンケートし、994カ所が回答した。

 指針について「知っている」は67・8%で、「読んだことがある」は50・0%だった。一方、「実施している」は1・1%にとどまり、実施していない919カ所のうち78・7%は「実施の予定はない」とした。

 オンライン診療の問題点や不安点については、複数回答で「情報セキュリティーの確保」「通信環境整備の費用負担」「対面診療と比べて入手できる情報の限界」が、いずれも35%前後で多かった。

 実施していても、頻度は低い。日本オンライン診療研究会が、オンライン診療に関心がある医師154人を対象にしたアンケート(昨年12月~今年1月)によると、過去3カ月以内に実施したのは7割で、このうち実施回数を答えた78人のうち69%(54人)は、1カ月あたり5回未満にとどまっていた。

 過去3カ月以内にオンライン診療をした医師に「オンライン診療料」を算定したかについて聞くと、回答した78人のうち60%がまったく算定していなかった。保険診療について「縛りが強すぎる」「対象疾患の拡大」など要件の拡大や緩和を求める意見があった。(姫野直行)