[PR]

 幼少期にかかった小児まひで右足に障害が残り、長い距離は歩けないと思っていた。その壁を乗り越え、登山を続けてきた名古屋市天白区の山岳写真家鎌田則雄さん(65)の展覧会が、名古屋市中区栄4丁目の市民ギャラリー栄で開かれている。19日まで。

 鎌田さんは3歳のとき、小児まひにかかった。右足は左足に比べて5センチ短く、靴の大きさでも3センチほど小さい。右足は踏ん張る力が弱く、ほぼ左足の力で歩いている。体育の授業はいつも見学し、遠足も行かなかった。

 スポーツとは無縁だった生活が変わったのは、25歳のころ。会社の同僚がイワナ釣りに誘ってくれた。最初は「長い距離を歩くことは大変だという抵抗感があった」。だが、渓流沿いの風景にみせられ、気がつけば前へ前へと進んでいた。源流へ続く険しい道を登っていく姿を見た同僚が、趣味の登山に「一緒にくるか」と声をかけてくれた。

 初登山は27歳のとき、岐阜県の川上(かおれ)岳(1625メートル)だった。10月の早朝に意気揚々と出発したが、歩を進めるごとに右足に負担がかかり、ひざに強い痛みが走る。15分ごとに休憩し、片道2時間半ほどの道を3時間半かけて登った。

 「なんだこれは」。抜けるような青空と、遠くに広がる御嶽山の尾根。強風のなか尾根に点々と立つ満開の桜のような樹氷。初めて見る景色に驚いた。「自分でここまで来た」。山頂からの眺めを40年近くたった今でも鮮明に思い出すという。

 以来、夢中になり、毎週のように登った。立ち止まると痛みを感じるときもあるが、一気に登り切ろうとせず「一歩ずつ歩く。そうすると必ず稜線(りょうせん)につく」。

 山を訪れた回数は1500を超…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら