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(12日、プロ野球広島8―1DeNA)

 勝率5割に戻すことは出来ても、勝ち越せない。我慢の戦いが続く広島に、開幕戦以来の「貯金1」をもたらしたのは、20歳の右腕アドゥワ誠だった。

 一回2死三塁のピンチ。4番筒香を二ゴロに仕留めると、あとはスイスイ。196センチの上背から、打者の手元で小さく動く直球や変化球を低めに集めた。無四球で110球を投げ、プロ初完投を飾った。

 ナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、松山聖陵高から入団して3年目。昨季は中継ぎとして53試合に登板し、日本シリーズのマウンドにも上がった。しびれる場面もくぐり抜け、度胸も鍛えられた。この日も六回に連打を浴びたが動じない。「中継ぎの経験が生きていると思うし、生かさないと意味がないと思っている」

 今季は首脳陣から先発候補として期待をかけられた。開幕からその一角を張ることはかなわなかったが、岡田らが調子を落とす中で機会をもらい、4戦目で先発としての1勝目をつかんだ。記念の勝利が母の日に重なり「何もプレゼントを考えていなかったので、ウィニングボールを渡そうと思います。熊本のお母さん、オレやったよ!」。(藤田絢子)

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