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 中国が開発を進めるパキスタン南西部バルチスタン州の港町グワダルで11日夕、中国人宿泊客が多い高級ホテル「パールコンチネンタルホテル」を狙った襲撃があり、軍によると、少なくともホテル従業員や軍兵士ら5人が死亡、6人が負傷した。中国の進出に抗議する現地の独立派「バルチスタン解放軍(BLA)」が同日、犯行声明を出した。

 軍などによると、11日午後5時ごろ、少なくとも3人の武装した襲撃犯がホテルに侵入。駆けつけた治安部隊と銃撃戦になり、襲撃犯は全員死亡した。報道陣の立ち入りは禁じられ、宿泊客や施設の被害状況は明らかになっていない。

 中国にとってパキスタンは対インドで利害をともにする友好国だ。グワダル港は中国内陸部からアラビア海へ抜ける要衝で、中国が描くインド洋上の戦略拠点「真珠の首飾り」の一つ。中国が同港一帯の管理を40年間請け負う形で開発を進めている。

 財政難に苦しむパキスタンは中国の支援に頼っている。パキスタンでは昨年11月に南部カラチの中国総領事館が襲撃されるなど、中国人を狙った事件が相次ぐ。パキスタン政府は中国関連施設を守る専従部隊を新設するなどして警戒を強めているが、食い止め切れていないのが実情だ。(イスラマバード=乗京真知)