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 阿蘇の草原を保全するための野焼きを支援してきたボランティア活動が今年で20周年となり、熊本県阿蘇市の阿蘇草原保全活動センターで12日、記念式典と催しが開かれた。

 阿蘇の草原保全をめぐっては、熊本大学教授だった佐藤誠さんの呼びかけに賛同した団体や企業、生協組合員らの協力で1995年に財団法人(現在は公益財団法人)阿蘇グリーンストックが発足。その活動の中で99年、初めて本格的な野焼き支援ボランティアが実施された。当初は7牧野の支援から始まり、現在は毎年60~70の牧野の野焼きや輪地づくりを支援している。昨年度は過去最多となる延べ2700人が支援に参加した。

 式典には、ボランティアや蒲島郁夫知事、財団理事長の佐藤義興・阿蘇市長らが参加。「野焼き支援ボランティアの会」の福田俊英代表(76)が、高橋佳孝・阿蘇草原再生協議会長から感謝状を受け取った。初回から参加する福田さんによると、ボランティアを始めた当初のメンバーは20人ほどだったが、現在の会員は約900人。南関町から通う福田さんを含め、年に数十回活動に参加する人もいる。一方で、リーダーとして活動するメンバーが少なくなっており、若手の育成が今後の課題という。

 福田さん本人は20年前、たまたまラジオで阿蘇の草原の保全が難しくなっている状況を聞き、グリーンストックに問い合わせたのが支援を始めるきっかけとなったという。「参加するうちにやみつきになり、ボランティアの感覚でなく自分の楽しみとして通うようになった。野焼きや輪地切りをした草原を見たときの達成感や参加後の爽快感はほかにはない」と話した。(後藤たづ子)