朴槿恵氏が元徴用工訴訟に介入 元秘書官が裁判で証言
ソウル=武田肇
韓国の大法院(最高裁)が朴槿恵(パククネ)前政権の意向を受けて元徴用工訴訟の進行を遅らせたとされる事件で、朴政権下で外交安保担当の大統領府首席秘書官を務めた金奎顕氏が13日、ソウル中央地裁で「朴氏から『大恥をかかないようにせよ』と電話で指示された」と証言した。金氏はこれを日本企業に賠償を命じる判決は出すべきではないと解釈し、外交省に大法院へ意見書を送るよう指示したという。
金氏はこの日、訴訟を遅らせた疑いで罪に問われた当時の大法院の実務責任者の公判に証人として出廷した。朴氏の指示を受けたのは日韓慰安婦合意が妥結直前の2015年末で、朴氏は日韓関係の悪化を懸念していたという。当時の元高官が朴氏の指示を具体的に明らかにするのは初めて。
大法院は元徴用工が日本企業を相手に起こした損害賠償訴訟の判決を昨年10月まで出さなかった。朴氏は巨額の収賄罪などに問われ、収監されている。(ソウル=武田肇)
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