血液がん治療に光、新薬「キムリア」開発の経緯を聞く

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聞き手・合田禄
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 血液がんの新たな治療法「CAR(カー)―T細胞療法」で使う製剤「キムリア」は、米ペンシルベニア大のチームが製薬大手ノバルティスと共同開発した。同大で細胞生産施設の責任者を務めてきたブルース・レバイン教授に開発の経緯や今後の展望を聞いた。

 ――ノバルティスと共同開発した経緯は。

 ペンシルベニア大で2010年8~9月、進行性のリンパ性白血病の患者3人をこの方法で治療しました。患者の2人は治療法に対して十分な反応がありました。その結果を11年に二つの論文として発表すると、複数の製薬企業やバイオテクノロジーの会社から、我々と共同開発したいと打診がありました。

 その中で3社に絞り込んだ後、最終的にノバルティスを選びました。その理由は、ノバルティスが臨床や規制に関するグローバルな専門知識を持っていたからです。一緒に取り組むことで、患者にこの治療法を早く届けることができると感じたのです。

 ――世界的な臨床試験の現在の状況は。

 中国や米国、ヨーロッパなど…

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