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 厚生労働省は、従来の治療が効かなくなった白血病患者らへの新たな治療法として期待される「CAR(カー)―T細胞療法」の製剤キムリアについて、国内価格を3千万円台前半とする方向で最終調整に入った。近く公的医療保険の適用が正式決定される見通しで、医療費抑制の観点から国内価格の設定が焦点になっていた。

 15日に開かれる中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に諮る。キムリアは、ノバルティスファーマ(本社スイス)の製品。特定の血液細胞ががん化した白血病とリンパ腫の一部の患者が対象となり、年250人ほどと見込まれる。遺伝子治療技術を使う初の製品で、一度の点滴で済む。

 米国では4千万~5千万円超と高額なことで注目されており、日本国内では医療保険財政の圧迫につながるとの懸念がある。国内価格を3千万円台前半に抑えることで、当初年100億円以上と見込んでいたキムリアにかかる医療費は年80億円未満となる見通しだ。

 日本の公的医療保険には、治療費が高額な場合に患者負担額に上限を設ける「高額療養費制度」がある。(西村圭史)