スリランカ全土に夜間外出禁止令 イスラム教徒へ襲撃で
ニューデリー=奈良部健
スリランカ政府は13日、全土に夜間外出禁止令を出した。キリスト教会などが狙われて250人以上が犠牲となった4月21日の連続爆破テロ後、キリスト教徒によるイスラム教徒への襲撃が発生したための措置。フェイスブックなどのSNSへのアクセスも遮断した。
地元メディアなどによると、北西部チラウのイスラム教徒の店主が今月12日、「これ以上笑ってはいけない。いつか泣くことになるだろう」とフェイスブックに投稿した。キリスト教徒は次の攻撃の警告と思い、同日に集団がこの店やモスクを襲撃した。周辺の地域にも影響は広がり、複数の地域で暴動が起こった。AFP通信によると、13日にはイスラム教徒の男性1人が暴徒に殺害された。
テロで教会が爆破された西部ネゴンボ近郊でも、キリスト教徒の集団がイスラム教徒と口論になり、暴動に発展。国内各地で、宗教間対立が激化することが懸念されている。(ニューデリー=奈良部健)
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