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 医療事務業務の受注で談合を繰り返した疑いがあるとして、公正取引委員会は14日午前、医療関係事業大手のニチイ学館、ソラスト(いずれも東京都)など3社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査を始めた。

 ほかに立ち入りを受けたのは、エヌジェーシー(東京都)。

 関係者によると、3社は少なくとも数年前から、中部地方の複数の病院が発注する医療事務業務で、事前に受注業者を決める申し合わせをしていた疑いがある。入札や見積もり合わせの前に、業者間で価格を申し合わせるなどしていたという。

 ニチイ学館と、ソラストの前身(日本医療事務センター)は、同様に医療事務業務の受託をめぐる談合をしていたとして公取委から2001年に課徴金納付命令の処分を受けている。違反の内容は、国立病院などが実施した入札や見積もり合わせで談合していたというものだったが、ニチイ学館は99年9月以降は談合を取りやめたとされていた。民間信用調査会社によると、医療事務の受託業務の規模(18年)は2千億円を超え、この2社が市場の8割超を占めているという。

 多くの病院は、受付や診療報酬の請求といった医療事務を外注し、受託した業者は病院に職員を出して業務を請け負っている。業者間で談合が行われれば、委託費用が高止まりして病院側のコストがかさむことで、医療の質の低下を招くおそれもある。(中野浩至)