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 長崎大は16日、福島県立医大と2016年度にスタートさせた大学院「災害・被ばく医療科学共同専攻」(修士課程、2年間)の入試説明会を、鹿児島県の薩摩川内市消防局で開いた。同大学院は、九州電力川内原子力発電所があることから同市の鹿児島純心女子大と連携し、19年度からサテライトキャンパスを設置、原子力災害に対応できる医療人材の育成を進めている。

 長崎大によると、11年の東京電力福島第一原子力発電所の事故で、被ばく医療分野の人材不足が深刻な課題として浮上。特に、原発事故による健康へのリスク評価を行い、住民にわかりやく伝えることのできる人材が不足していたため、事故への対応などで混乱が生じたという。

 両大学はこの教訓を踏まえて、保健師や看護師、救急救命士らを対象に人材育成を図るため、共同で同大学院を設けた。すでに今年度の受講生として大学院生1人がサテライトキャンパスで学んでおり、テレビ会議システムを活用して両大学の講義をリアルタイムで受講。2年次には福島県での実習もある。

 来年度向けの入試は7月18日に長崎大医学部であり、この日の説明会には市消防局の職員らが参加、専攻課程の内容などについて説明を受けた。

 長崎大原爆後障害医療研究所の高村昇教授は「社会人が対象で入学には職場の理解も不可欠。放射線を正しく怖がる知識を身につけ、自らの安全を確保しながら適切に現場対応できる専門家を育てたい」と話していた。問い合わせは同大医歯薬学総合研究科学務課大学院担当(電話095・819・7009)へ。(城戸康秀)