ソウル=神谷毅
北朝鮮の食糧事情が「ここ10年で最悪」と言われるなか、不足しているはずのコメの価格が値下がりする不思議な「逆転現象」が起きている。専門家の間では、実際は食糧難でないといった見方も。国際社会の制裁の影響もあり、苦しい状況には違いないようだ。
国連世界食糧計画(WFP)は3日、北朝鮮の2018年の農作物の生産量が前年から12%減り、136万トンが不足すると発表した。原因は干ばつや洪水で、1010万人が食糧不足に陥ると指摘している。
北朝鮮経済を専門にする韓国のIBK企業銀行の曺奉鉉・研究委員は「経済が困窮した1990年代後半の『苦難の行軍』後、餓死者という表現はあまり使われていないが、6月や7月には使われるかもしれない」と語る。
一方、情報機関から報告を受けた国会情報委員会に所属する国会議員によると、昨年は1キロ5千ウォン台だったコメの価格が、最近は4千ウォン台に値下がりしている。この議員は「食糧供給が減っておらず、むしろ状況が良くなっているともいえる」と語る。
どういうことなのか。
世界北朝鮮研究センター(ソウ…
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朝日新聞国際報道部