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 「まるで自分の家にいるみたい」。石川さゆりさんはつぶやいた。金沢市広坂1丁目のギャラリー「Books under Hotchkiss」で開かれている「『石川さゆり』のつくりかた展」に16日、本人が訪れた。100曲を超す歌のなかでさまざまな女性像を歌い、舞台でも演じてきた石川さん。表現者の素顔に触れられる展示を私もいっしょに見てまわった。

 自身が選んだ100冊ほどの本が会場1階に並ぶ。水上勉、太宰治、シェークスピア、サンテグジュペリに料理本もコミックも。「100冊選んでほしいと言われて、最初はそんなに選べるかしらと思ったけれど、意外にもさっと出てきたの」と明かす。「読んできた本を振り返ると、思いや傾向、ものの見方とか、自分のことを再発見できました」

 2階には出演した舞台やNHK紅白歌合戦の台本が展示されている。「長崎ぶらぶら節」は「三味線を弾きながら歌うシーンも多くて、思い出の台本ですね」。「夫婦(めおと)善哉(ぜんざい)」の台本を見て「方言にも苦労したわ」と振り返る。台本には随所に直筆のメモが残る。「見られると思って書いてないので、恥ずかしいですね」とほほえんだ。

 壁一面圧倒するのは「石川さゆりが歌う『女たち』から読み解く」コーナー。数々のヒット曲の歌詞が紹介されている。「能登半島」では「十九なかばの恋知らず」と歌い、「天城越え」では「あなたを殺していいですか」と歌う。

 多彩な女性像をどんなふうに表現してきたのか。「等身大で歌えるものと、年齢的に宿題としていただいた歌もある。イメージをふくらませて表現しますが、自分の人生の引き出しから全て表現できるわけではないので、本の中から得るものもありますね」。かみしめるように語った。

 石川さん、石川県についての印…

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